与太話にもほどがある こぼれネタ。 忍者ブログ
総合ブログです。 更新履歴・お知らせ・あとがき・萌え語り・小ネタなど。よろずジャンル・ネタバレあります。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

普通にRO世界の話、ですが微妙に下ネタゆえ苦手な方は開いてはいけません。
ぶっちゃけ体位の話です。アサバードと剣士君と二号。
 


 

「なー、好きな体位ってなに?」
ぶっは。ごんっ。
三人で軽いお茶会を開いていた時、突然落とされた爆弾に二人の反応は重ならなかった。
運悪く口に含んだばかりのお茶を吐き出したのはバードだったし、
勢いよくテーブルに突っ伏して額を強かにぶつけたのは剣士だった。一方、バードと外見だけはそっくりの二号はきょとんと二人を見つめている。
「……おいこら、またなんかあのケミから変なこと吹き込まれたな……?」
二号の生みの親たるアルケミストは、他人で楽しむ嫌な癖がある。バードはきっちりそれを理解していた。
「んー、なんか聞いてこいとは言われたけど」
二号はあっけらかんと言う。知識そのものはバードと同等のものを持っているのだが、感情的にはまだまだ子どもに近い。ついでに言うなら、そういう状況になったことがないからこそ言える台詞だろう。
「そ、そういうのは、ちょっと」
困った顔でそっぽを向く青髪の剣士の頬は微かに赤い。
大方どこぞのアコライトのことでも思い浮かべたのだろう、とらぶらぶでよろしいこってとバードはため息を吐いた。
「教えてくれたっていいじゃんー」
くいくいと剣士の袖を引いて二号が催促している。あうあう、と困り果てた剣士は、助けを求めてバードに視線を送った。
あまりフォローを入れたい気分ではなかったが、ただでさえ年下の上に実年齢より若く見える相手が困っているのを放置できるほどバードは冷血ではなかった。実際アコライトに睨まれるのも弱い。
「そういうのはプライバシーの問題だ」
内心渋々とバードは口を挟んだ。それで引き下がる相手ではないことは良く知っている。誰に似たんだ、とバードは心の中で制作者を毒づく。
「じゃあオリジナルのだけでも教えてくれよ」
キラキラとした目で見つめてくるが、聞かれている内容が内容である。こういう展開で最初から俺に振りたかったんじゃないだろうな、とバードは邪推したが、だんだん面倒になってきて適当に答えることにした。
「……強いて言うなら、バック」
「ばっく?」
「意味はあっちで聞け」
猥談には全く耐性がないのか剣士が何やらわたわたしているが、自分のことを語らずにすんだだけでも感謝して欲しいものだった。
「理由はー?」
そこまで言わせるかこのやろう、と軽く睨んでみたが、諦める可能性が低そうだと判断して話してやる……というよりは愚痴をぶちまける気分になったらしい。
「顔見なくてすむじゃねーか」
え、と驚いた表情を浮かべる剣士を目の端に確認したが、かまわずにバードは堰を切ったように話し出した。
「あいつの最中の顔は恐いもんがあるんだぞ! なんかみょーに嬉しそうに笑ってるし、でも目は真剣だし! そんな顔をずーっと見てるより見ないですむ方がよっぽど良いに決まってる。あいつの顔見てる時は目逸らすと怒り出すが、バックなら枕かシーツだけ見てればいいからな! ……ん? どうした」
ぺらぺらと喋っている間に、二人の顔が真っ青になっていくのには気が付いていなかったらしいバードが聞くと、二号が恐る恐るバードの後ろを指さした。
ひやり、と冷えた空気が流れてくる。
「――っ!」
がたん!と席を立ってそのまま逃げたかったバードだがそれは叶わず、逆に手を掴まれて力任せにテーブルに押しつけられてしまう。
どこから聞いていたのか、満面の笑みのアサシンがバードを見下ろしていた。
咄嗟になにも言い訳が出てこなかった。
「……ど、どこから……」
「最中の顔がどうたらってとこから」
ほぼ全部聞いてんじゃねーか!とバードは空を仰ぎたくなったが、今視界にはアサシンの顔が広がっている。
「流石に傷ついたなー」
微塵も傷ついた様子など見せずに言ったアサシンの手は、早くもバードの襟元をゆるめている。
「いや、待て! さっきの発言には謝る、謝るから……!」
「謝って済むなら騎士団は要らないよね」
「こんなとこで始める気か!? 外の上、人がっ……」
「いないよ」
そう言われてきつい体勢ではあったが首を曲げて後ろを見てみると、確かに先程まで一緒にいた剣士と二号の姿はなくなっていた。ついでにお茶のセットも片付けられて、メモだけが残っている。
――剣士の筆跡で「ごめんなさい」。
(逃げやがった……!)
しかし賢明な判断であろう。バードとて、彼らと同じ状況に追い込まれたら迷わず逃げる。
「っあ……っ、や……」
服の上からではあったが巧みに触れられて、バードは逃げようとしたが、テーブルがわずかに動いただけだった。
「嫌ってほど僕の顔見せてあげるねー」
アサシンの声は上機嫌だった。声だけは。
そういう時のアサシンが一番タチが悪いということを、バードは経験上知っている。
「マジ、勘弁……」
「やだなあ」
目を腕で覆うようにしたバードの腕をあっさりどかしながら、アサシンは言い放った。
「お仕置きってのは拒否権はないものだよ」

――合掌。

 


思う存分逃げました。   

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
[20]  [19]  [18]  [17]  [16]  [15]  [14]  [13]  [12]  [11]  [10

忍者ブログ [PR]